事業報告

東広島の特色を活かしたインバウンド施策(VFR)|モニターツアー編

アンケート調査編のあらすじ

市内在住外国人の人口割合が中国地方ナンバー1の東広島市。市内の留学生にアンケート調査を実施して興味関心の高かったコンテンツの推奨度や受入環境に係る課題抽出を行うため、東広島の特色を活かしたインバウンド施策(VFR)となる留学生モニターツアーを企画実施することになりました。

↓ アンケート調査結果や分析内容の詳細はこちら ↓

https://discover.east-hiroshima.info/news/20221220_inbound/

モニターツアー実施背景

当ツアーのアンケート調査結果を次回の施策に結び付けるため、割安ではありますがあえて有料の募集型として、「お金を払っても参加したい!」という留学生の方々を対象にツアーを実施しました。

その方が普段から旅行を楽しまれ、且つ実際にご家族等が本市に来訪された際もご家族等を案内してもらえる属性の留学生が集まってくれると考えたからです。

しかし、有料と言っても参加費は割安の1,000円/人と設定したため、コロナ禍で厳しい状況が続く観光業界を支援する目的で市が市内の旅行会社を対象に行っている「R4年度市内旅行会社補助事業」とディスカバー東広島の予算にてツアー代金を補填しています。

瀬戸内海の魅力を凝縮したモニターツアー催行!

留学生モニターツアーの概要は以下の通りとなります。

実施日 11月16日(水)
8時半~17時半
参加者 人数:10名
※内3名キャンセル
出身国:7ヵ国
韓国、エジプト、中国、アメリカ、インドネシア、バングラディシュ、ケニア
参加費 1,000円
主催者 有限会社 豊栄交通

天気にも恵まれツアーは、無事終了。ディスカバー東広島からプレスリリースを発信し、パブリシティとしてNHK広島放送局と中国新聞からも報道いただきました。

NHK:https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20221117/4000020299.html
中国新聞:https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/250353

ツアーアンケート結果と分析

留学生に回答いただいたアンケート結果と分析内容は以下の通りとなります。

アンケートの設問としては、まずご家族等への推奨度を確認し、その後、実際の体験見学料金を明記してのコスパを考慮した推奨度も確認していきました。そうすることで、VFR施策でのコンテンツの市場性も確認していきました。
また同時に課題の抽出として、ご家族等を案内する際の不安事項も確認していきました。

アンケート分析

・龍王島(無人島アウトドア施設)は5段階評価中5ポイントとなり、推奨度の高いコンテンツとなっている。
・進水式前の神事が予定よりも長引いてしまい(待機時間が40分程度発生)、満足度を下げる要因になってしまったと考えられる(仮説)
・正規料金を考慮した推奨度は全コンテンツ5段階評価中4ポイント以上となった。みかん狩りや龍王島は適正な料金設定であると思われる。
・「東広島を観光する上で不安に感じること」で最も高い値を示したのが「観光箇所の言語対応」となった。英語中心で授業が行われる学科の留学生だけでなく、日常会話レベルの日本力を有する学生も不安に感じており、現在行っている地域通訳案内士講習や多言語マップ作成等の取組みは有効であると考えられる。
・(現状予定は無いが)大人数の留学生モニターツアーを実施する際は、「日本滞在年(月)数」と「自家用車の有無」も設問項目に加え、「観光における不安要素」をクロス分析する。

その他、課題や所感

・外国人に広く受け入れられる市内コンテンツが把握できた一方で、国や属性でも興味関心コンテンツが偏ることが予想されるため、今後、どのコンテンツをどの国や属性に発信していくかを検討していく。

・参加者に対して、事前リマインドを実施するも、ツアー前日や当日にキャンセルが3件発生した。
当日キャンセルの場合は、例えキャンセル待ちリスト等を作成したとしても対応できず、またキャンセルを見越して定員以上の予約を受けるのも、無人島への渡船(11名)や酒蔵見学(10名)のキャパオバーのリスクがあり実施できなかった。
実際のインバウンド対応としては予約が必要な有料コンテンツはキャンセルポリシーを設定するなどの対策が必要となる。

今回のモニターツアーを無事、企画から調整、集客、催行まで問題なく実施できた要因としては以下が考えられます。
・事前に興味関心コンテンツのアンケート調査を行っていたため、有料でも留学生を定員まで集客することができた。
・ミスコミュニケーションやノーショーを避けるためツアー内容のリマインド等を各参加者に事前に実施したことで、無事ツアーを催行することができた。
・ディスカバーが設立されて2年が経過し、受入事業者との関係性も構築できており、企画段階での調整や当日の連絡体制などがスムーズに執り行われた。

そして、次回アクション

今後の展望としては、当モニターツアーで明らかになった推奨度の高いコンテンツを広島国際空港と連携して実施予定のVFR施策やFAMトリップに反映させていきます。

また今後のVFR施策や本市の特色を活かしたコンテンツ開発を進めていく際に、留学生や市内在住の外国人の方々との繋がりがより必要となるため、市内の関係団体等との連携も強化していきます。

留学生グループとの交流による賑わい創出

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