市民参画による地域の魅力発信

〜目次〜

はじめに

東広島市安芸津町にある広島県立豊田高等学校は瀬戸内海に面しており全国的にも珍しく、シーカヤック部を有しています。今回、学生が主体的に学校周辺の魅力的な観光スポットを動画にまとめ発信する取り組みを豊田高校シーカヤック部と連携して行いました。

広島県立豊田高等学校立地：

DMOとしての今回の企画に係る目的を以下に設定して方針決めや調整を進めていきました。

教育機関と一緒に企画やイベント等を実施する際、いろいろな手法がありますが、今回は部活単位で連携することとなりました。顧問の方に裁量があり、スピード感をもって企画を進めることができ、キックオフミーティングから約1カ月で企画をスタートすることができました。

学生に東広島市安芸津町の魅力を改めて見つめなおしてもらうため、動画に収めたいポイントを整理してもらいました。

瀬戸内海をシーカヤックが進んでいくシーンや多島美を伝えるために空撮も取り入れた方が良いというアイディアがでました。

東広島が撮影地となった映画『恋のしずく』の空撮シーンを担当した方に依頼し、ドローン撮影だけでなく、学生自身で撮影できるようにドローンの操縦教室や絵コンテ作成、編集教室を行っていただきました。

そして東広島唯一の国立公園である小芝島やアウトドア施設が完備された無人島龍王島をシーカヤックで巡っていく風景を撮影することとなりました。

完成動画をより多くの方々に届け、学校周辺の魅力を知ってもらうために企画に関するプレスリリースをＤＭＯから行い、動画作成時からメディア(NHK、ローカルメディア)に取り上げていただきました。

さらに完成した動画を高校の公式WEBサイトにアップするだけでなく、地域の方々にお披露目する機会を持つことで、学校の取組を認知してもらうだけでなく、市民参画による観光地域づくりの機運醸成を図りました。

部活動やサークルとの連携は上記した強みがある一方で、部員の方々の代替わりや顧問の方々の人事異動などによって継続的な取り組みにしていくには課題もあります。

時間をかけ学校と調整を行い、総合学習や課外授業の様にカリキュラムに落とし込む方法もありますが、全学生が対象となるため受け身となってしまう学生もあらわれ、実施目的である住民参画や機運の醸成には課題があります。

東広島市内には５の大学があり、地域の特色の一つとなっています。今後も教育機関との持続可能な連携による観光地域づくりを企画検討していきます。