事業報告

広島の魅力をPR | 大ほっかいどう祭ブース出展

はじめに

8月下旬に札幌で行われた「大ほっかいどう祭2023」に広島国際空港や広島県観光連盟と連携してブース出展を行い、広島県の魅力を来場者の方々にPRする活動を行いました。

イベント実施目的

コロナ禍で設立されたディスカバー東広島は、県外で行われる今回の様な観光PRイベントへの出展が初となります。今回は団体設立時から継続的に連携を行っている広島国際空港から当展示会の案内をいただき参加することになりました。出展にあたりディスカバー東広島では以下の目的を設定しました。

  • 広域連携による効果的なシティプロモーションの実施
  • ふるさと納税に係るノウハウ収集と情報交換

イベント内容とワンポイント

実施日 実施日8月19日(土)、20日(日) 10時~18時
場所 札幌ドーム
動員実績 28,443名(前年比119.9%)
入場料 700円
主催者 札幌テレビ放送株式会社・株式会社札幌ドーム
特設サイト https://daidosai.jp/

 

アンケート調査をもとに方針決定

広島国際空港が昨年の出展時に行った来場者アンケート調査結果から以下の点を伺うことができました。

  • 食に興味関心が高い40~50代が多く来場
  • 広島へは一度も来た事が無い人が5割、来たとしても1回だけが3割
  • 広島の魅力的な観光地は、「世界遺産(原爆ドーム、厳島神社)」という回答が4割

上記の調査結果から、原爆ドームや厳島神社など広島県のメインの観光スポットが立地していない、また観光スポットの認知度が低い東広島単体でのPRを行ったとしても、来場者の方々に興味関心を持ってもらうことができない可能性がありました。

よってテーマを「広島市内や宮島だけじゃない!広島空港周辺の魅力ある観光スポットをご紹介!」とすることで、東広島だけでなく空港周辺地域の観光地やグルメ情報を含めて案内することとしました。

地域連携による効果的なプロモーション

チラシ配布や観光プロモーション動画の上映をブースにて行い、より具体的な情報に興味関心を持たれた来場者の方々に対してタブレット端末を用いて空港周辺地域の観光情報の案内を行いました。

具体的には広島国際空港が運営しているInstagramアカウント「広い島レンタカー部」の投稿記事をまとめたランディングページを作成し、タブレット端末にて観光スポット情報を案内しました。実際のランディングページ

上記の通り、東広島市単体のコンテンツのみを案内しても来場者の方々にとって十分な情報にならない可能性があったため、厳島神社と併せて空港周辺地域の一押しコンテンツも紹介できるようにランディングページを作成しました。

当初はディスカバー東広島が運営するSNS等をその場でフォローしてくれた方々に対してノベルティの配布を行うことも検討しましたが、東広島の情報だけでなく県内の情報を発信しているアカウントの方が需要があると考えたため、広島空港のアカウントフォロワーを増やすことに集約していきました。「広い島レンタカー部」では東広島のコンテンツも多く掲載していただいており、県外や国外などの方々を対象にしたプロモーションは担当エリアを跨いだ広域な横連携や活動が必要になると考えています。

フォローして頂いた方には広島国際空港よりお菓子のノベルティを配布しました。当イベントの効果によってInstagram「広い島レンタカー部」のフォロワー数は2日間で337人増え、1,853人となりました。担当エリアだけに縛られることなく、興味関心の高いと思われる情報も併せて提供したことで、来場者とのコミュニケーション時間を確保することができ、厳島神社だけでなく井仁の棚田や西条酒蔵通り、SUPなど県外の方々に訴求できる広島県の魅力を把握する機会となりました。

ふるさと納税データを活用したグルメ訴求

昨年のアンケート調査から、食に興味関心がある層が多くいるということが分かったので、観光スポットだけでなく、広島のグルメに関してもブースにて紹介することにしました。ディスカバー東広島はふるさと返礼品取り扱い業務を市から受託しているため、北海道の方々から選ばれる傾向がある返礼品を過去の寄付データから分析し、柑橘類や日本酒、牡蠣などの特産品を選定して、試飲・試食の提供を行いました。
【提供内容(2日間)】
賀茂鶴 一滴入魂:180杯
賀茂泉 朱泉本仕込:140杯
マルイチ商店 牡蠣のオリーブオイル漬け:350食
甲斐農園 じゃがいもレモンかりんとう:500食

ブースには2日間で約1,000人の来場があり、試飲・試食ともに好評でした。日本酒はG7広島サミットで取り扱われた酒蔵であるということを案内し、2種類を飲み比べてもらうことでそれぞれの味わいを楽しんでもらいました。東広島市西条町が日本三大酒処という認知度は低かったものの、西条酒蔵通りや酒まつりなどについて案内することで多くの方々に興味を持っていただける機会となりました。牡蠣はやはり広島のイメージが強いようで試食をされた方々から、「広島に行った際には牡蠣小屋に行ってみたい」、「広島に行ったことはないが牡蠣やお好み焼きなどのグルメを楽しんでみたい」というお声をいただきました。

ふるさと納税のノウハウ収集

北海道のふるさと納税寄付金額は1,450億円(令和4年度)と全都道府県で最も多く、その値は全国の寄付金額の約15%を占めます。そのため運営ノウハウを多く蓄積されている市町村や関係団体が多いと考え、事前に有益な意見交換や情報共有ができるであろう市町村を調べ、現地でのミーティングをセッティングしました。また当イベントに出展していた自治体の担当者にも現場でヒアリングを行いました。

【ヒアリング内容】
・北海道ではふるさと納税の業務を観光協会、商工会、地域団体などさまざまな団体が受託。
・返礼品の認定は基本的に市役所・町役場が行いその他の業務を各団体へ委託。
・寄附金額の多い自治体は受発注業務、受領証明書の発送・受付処理、ポータルサイトのページ作成などをさらにシステム会社等へ委託。
・受発注業務の頻度や事業者への伝票手配のタイミングは団体によってさまざま。
(毎日処理する自治体もあれば週1回のところもある)
・ポータルサイトを多く導入している自治体が多く、基本的に5社以上のサイトを導入。
(楽天ふるさと納税、ふるさとチョイス、さとふる、ふるなび、ANAのふるさと納税、JALふるさと納税、auPAYふるさと納税、セゾンのふるさと納税、三越伊勢丹ふるさと納税、・JRE MALLふるさと納税、まいなびふるさと納税など)
・ほとんどの自治体がオンラインワンストップを導入済。導入後、年末年始の業務が軽減。
・金額の多い自治体はWeb広告を積極的に活用、今回のようなイベント時には商品パンフレット配布。また各ポータルサイトをまとめた特設サイト(ランディングページ)を設けているところが多い。
・海鮮や果物などの生ものの発送は基本的にはお届け日指定不可としているが、別途連絡があった寄附者に対しては個別対応。管理は大変ではあるがその分トラブルは少なく済んでいる。
・10月の制度改正によって経費がひっ迫する自治体がほとんどである。北海道は特に送料が他の地域より高くかかる。10月からは寄附金額の値上を検討する自治体が多い。
・来場者向けにブース内に「ふるさと納税相談窓口」を設けている自治体が複数あった。

今回のように多くの自治体と情報交換をしたのは初めての試みだったので他の自治体の実態を知る貴重な機会となりました。現状東広島市ではオンラインワンストップは導入しておりませんが、今回さまざまな自治体にヒアリングを行い寄附者の利便性や業務軽減のために導入を検討することになりました。10月の制度改正によりどの自治体も経費はシビアとなっており、今後は経費の管理がより一層重要になってくると改めて感じました。

おわりに

ふるさと納税による地域の魅力PR

今回のヒアリングを通して、寄附金額の多い自治体はさまざまな方法で返礼品の情報発信を行っていることが分かったため、ディスカバー東広島でも今後、web広告や返礼品パンフレットの作成、特設ページの作成などを行い、市内の魅力ある資源を全国へ発信し寄附件数・金額の増加を目指していきます。

また今回のようなイベントはふるさと納税の情報発信の場としても有効な場となったため、イベント時の体制づくり(返礼品パンフレットの配布・公式LINEへの誘導など)を強化していきたいと思います。

今回行った他自治体との情報交換は参考になる部分が多くあったため、今後も県内外の自治体と定期的に情報交換を行いノウハウを蓄積していきます。

役割分担と効果的なシティプロモーション

今回のイベントを通して、北海道ではまだ広島へ訪れたことがない方が多く東広島市の認知度も低いことが伺えました。一方で厳島神社や瀬戸内、牡蠣などに関心を持つ方は多くいたため、県外向けの観光PRの必要性を改めて実感しました。

今回ブース出展を行うにあたり、ブース出展等を多く行っている東広島市役所から事前に展示物や試食に関するノウハウ等を展開いただきイベントの準備を進めていきました。今回は試飲・試食のみで物販は行いませんでしたが、来場者の方々からは購入を望む声も多くあったため、今後はシティプロモーションを目的とした物販を市や地域事業者さん等と連携して実施することも検討していきます。

また国内のみならず海外で行われる旅行博覧会等にも周辺市町や広島国際空港、広島県観光連盟だけでなく中四国地方の関係団体と連携して効果的なプロモーションを実施していきます。

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