〜目次〜
はじめに
今年もディスカバー東広島のLINE公式アカウントを活用して、アンケート調査を実施しました。
昨年、当調査で最も興味関心が高かった無人島アウトドアコンテンツは、より気軽に利用できるようにオンライン予約決済を導入することができました。
↓↓昨年のアンケート結果はこちら↓↓
また無人島アウトドアコンテンツの他にも、みかん狩り体験や工場見学、お好み焼きづくり体験などニーズが高いことが伺えたコンテンツを実際に企画し、オウンドメディアからの発信のみで定員まで集客させイベントを実施することができました。
実施目的
昨年から引き続き、アンケート調査の実施目的を以下に設定し、設問もそれに合わせて作成しました。
- マーケットインによるコンテンツ開発(求められるお出かけ先、体験観光の把握)
- 地域住民に対する観光地域づくりに関する参画促進(自分ごと化)※当アカウントの登録者の約8割が東広島市民となります。
企画案の募集
今までに連携した事業者さん等にアンケート調査の趣旨を伝え、事業者さん等が現在企画検討中のイベントを設問に取り入れていきました。
参画促進と回答率UP
昨年のアンケート結果が実際の成果へと結びついていることを文面で伝えることで地域住民の方々の主体性を醸成し、参画促進と回答率を上げる試みを行いました。
アンケート概要と集計結果
配信日 | 2023年10月30日(月) |
配信人数 | 1,220人 |
回答数 | 104件 |
回答率 | 8.5% |
設問1:参加してみたい、興味があるイベントや取り組みを選択してください(複数選択可)
設問2:あなたの『推し』の東広島ご当地グルメや食材はありますか?(自由記述/複数回答可)
設問3:『東広島おでかけナビ』で発信してほしい情報はありますか?(自由記述/複数回答可)
ジャンル | 回答数 | 主な内容 |
イベント | 30 | 子供向け、社会科見学、イベントまとめ情報、大学関連 |
グルメ | 10 | 新店舗、カフェ |
アウトドア | 5 | 釣り、ハイキング、キャンプ |
その他 | 4 | ー |
設問4:今までに何回、ディスカバー東広島のLINEをきっかけにイベントに参加されましたか?
2022年 | 2023年 | |
0回 | 61件(48.8%) | 35件(34.7%) |
1回 | 31件(24.8%) | 24件(23.8%) |
2~3回 | 28件(22.4%) | 35件(34.7%) |
4~5回 | 3件(2.4%) | 5件(5%) |
6回以上 | 2件(1.6%) | 2件(2%) |
設問5:その他、東広島の観光やお出かけ先に関して、ご意見やご感想がありましたらご自由にご記入ください。
自分では知ることのできない場所や体験、イベントを知ることができるこのようなお知らせはとても嬉しい
広島駅から30分強で来れる立地でそれなりに観光資源もあるのにアピールがあまり出来ていなくてもったいない。
東広島に住んでいても、地元の情報を入手する機会はあまりないため、引き続き情報発信をお願いしたい。
呉に住んでいますが、よく東広島に出かけています。駐車場の情報が詳しくあると嬉しいです!
(全25件、一部抜粋)
結果を踏まえて今後のアクション
食コンテンツ施策の効果検証
東広島の特産品だけでなく、それらを堪能できる飲食店情報をまとめたページを今年度、DMOの公式WEBサイトに拡充させました。
食コンテンツに関する現状を把握し、DMOとして今後取り組んでいく施策の効果検証を定点で実施していくため、新たに設問2を設けました。
結果は無回答(「特になし」含む)が半数(52件)となり、最も多かった回答は日本酒(10件)、続いて美酒鍋(6件)となり、まだまだ「東広島と言えばコレ!」「東広島に行ったらこれを食べなきゃ損!」といったイメージを定着させることができていないことが伺えました。
今後、グルメや特産品に関する発信内容をより拡充させ、食コンテンツの魅力を発信し続けるとともに、広島市のホテルコンシェルジュと連携した宿泊者の方々に対する訴求や、道の駅直売所での情報掲示など市内スポットを来訪した方々に対する訴求を強化することで、東広島の食コンテンツに関する認知と消費の拡大を促進していきます。
求められる観光情報の発信
情報発信の在り方や方向性を検討するため、設問3にてニーズの高い観光情報の確認を行いました。
LINE公式アカウント登録者の多くがディスカバー東広島の第1ターゲットであるヤングファミリー層となることからイベント情報、特に子供向け体験が最も求められていることを再確認することができ、引き続き東広島の特色を活かした自然体験型観光や産業ツーリズムイベントに関する情報を発信していきます。
このたびの調査では、イベントだけでなくグルメ情報の発信も多く求められていることが伺えました。ローカルメディアが得意とするカフェや新規飲食店といった旬な情報、大学や文化施設などが主催するイベント情報など、地域事業者さん等と連携して効果的な発信を検討していきます。また、イベントや飲食店に付随する情報として、駐車場の有無などの情報を知りたいといったニーズにも応えられるよう、発信内容をより拡充していきます。
リピーター層の形成と参画促進
LINEからの情報発信をきっかけにイベントに参加した回数を確認した設問4では、昨年と比べ、「0回」が14.1ポイント下がり、「2~3回」が12.3ポイント上昇する結果となり、顧客群の形成が順調に進んでいることが伺えました。
一方で、成果の見える化などの工夫を行いましたがアンケート調査自体の回答率は前回に比べ2.5ポイント下がる結果となりました。実施2回目となり、ルーチン化したことも影響していると考えられますが、昨年コンテンツ関心調査を行い、調整ができず実現できなかったイベントがあったことも影響していると考えています。
アンケートに含めニーズが高かったコンテンツを優先的に開発に取り組んでいく必要性を改めて感じました。また興味関心コンテンツの選択項目に投票意欲を掻き立てる訴求力のあるコンテンツを増やしていくことも重要であると考えています。
データドリブンによるコンテンツ開発
今回、あえて類似コンテンツとなる観光農園(果物狩り)とレンタル農地(市民農園)を並列させ、関心度合にどの程度の差が表れるかを検証しました。観光農園は投票数69件(67.0%、1位)となったのに対し、レンタル農地は26件(25.2%、9位)となりました。4人に1人の方が関心ありと考えるとレンタル農地も決して低い値ではありませんが、観光農園と大きな差が表れる結果となりました。
担い手不足などの要因で休耕田や耕作放棄地となったフィールドをスモールステップで通年活用することができるのはレンタル農地となりますが、市場ニーズが高いのは一定の初期投資や維持管理費が必要となり、周辺市町の既存コンテンツとの競争を伴う果実を中心とした観光農園となります。
管理できなくなった農地や里山資源の利活用を模索する方々や企画案をアンケートに盛り込んだ事業者さん等に今回の結果をフィードバックし、引き続き地域資源に市場ニーズを掛け合わせ、地域の方々と共にデータドリブンによるコンテンツ開発に取り組んでいきます。
市民の参画促進
設問5の東広島の観光に関する自由記述では、イベント情報の集約や情報発信頻度など、ユーザビリティを高めるアイディアが多く寄せられました。年に1回のアンケート調査だけでなく、通年で気が付いた時に、いつでも何回でも投稿できるようにデジタル観光目安箱と題して、公式LINEのチャットメニューに設置し、寄せられた要望から「持続可能な観光地域づくり」を行う上で優先度が高いものに対するDMOのアクションも更新していくこととしました。
今後も地域の方々に対する観光地域づくりに関する参画促進(自分ごと化)と観光ニーズ調査を実施していきます。