
2025年3月5日(水)に開設した東広島おでかけ観光サイト「ヒガシル」について、ウェブサイト立ち上げの背景から公開に至るまでの経緯など、取り組んできたことについてまとめました。
〜目次〜
サイト立ち上げの背景
東広島観光プロモーション会議は、2025年3月5日(水)、東広島おでかけ観光サイト「ヒガシル」を開設しました。このサイトは、以下の4団体で構成される東広島観光プロモーション会議が共同で運営しています。
・公益社団法人東広島市観光協会
・安芸津町観光協会
・東広島市ブランド推進課
・一般社団法人ディスカバー東広島(事務局)
これまで、東広島市で活動する各観光推進組織は、それぞれ独自のウェブサイトで観光情報を発信していました。しかし、サイト利用者の利便性や、運営側の更新負担といった課題がありました。
こうした課題を解消するため、各組織が運営してきたウェブサイトを一元化し、東広島にある多彩な観光資源の魅力を、より多くの観光客や市民に伝えるべく、情報発信の強化を進めています。

これまでの課題
ユーザー側の課題
・観光情報が複数のサイトに分散しており、必要な情報が探しづらかった。
・掲載情報が不十分で、観光資源の魅力が十分に伝わっていなかった。
・情報の統一が取れず、精度や鮮度にばらつきがあった。
運用者側の課題
・各観光推進組織が個別に情報発信していたため、更新作業が重複し、負担が大きかった。
・サイト構築や運用保守にかかる工数が、それぞれの組織で発生していた。
その他の課題
・観光情報が点在していたため、SEOの効果が分散し、検索エンジンでの露出が十分でなかった。
一元化対象のウェブサイト
以下のウェブサイトの情報を集約し、「ヒガシル」で一元化をしました。
・東広島市の観光・旅行サイト(運営:(公社)東広島市観光協会)
・安芸津町観光協会ウェブサイト(運営:安芸津町観光協会)
・東広島おでかけナビ(運営:(一社)ディスカバー東広島)

東広島市の観光・旅行サイト

安芸津町観光協会ウェブサイト

東広島おでかけナビ
その他、東広島市公式ウェブサイトに掲載されていた観光情報も統合しました。さらに、ディスカバー東広島が運営する「日本酒10」の一部コンテンツについても2025年度中に統合を予定しています。
サイト立ち上げの目的
・観光情報の一元化により、ユーザーの利便性と運営効率の向上を図る
・発信内容の質を高め、観光資源の魅力を的確に伝える
・東広島の観光資源を広く周知し、観光誘客を促進する
・わかりやすいサイト導線により、観光客の市内回遊を促す
・検索エンジンでの露出を高め、流入を強化する
準備・企画段階の取り組み
調査・分析
他自治体の観光サイト事例を調査・研究し、特に観光推進組織が運営する観光ウェブサイトで日本トップクラスのアクセス数を誇る、宮城県気仙沼市の観光サイト「気仙沼さ来てけらいん」をベンチマークとしました。現地視察や担当者へのヒアリングを通じて、成功要因や運営ノウハウを参考にしました。
また、これまで各組織が運用してきたウェブサイトについても、ユーザビリティや機能面、更新業務の負担などに関する課題を洗い出し、改善点を新サイトに反映させる取り組みを行いました。
構想の策定
ユーザーの利便性と運営のしやすさの両面を考慮し、東広島おでかけ観光サイト「ヒガシル」は、ユーザーにとって使いやすく、運用者にとっても効率的に情報発信ができるウェブサイトとして、以下の項目に重点を置いています。
① UI・UXに配慮したデザイン
・記事が読みやすく、導線がわかりやすい設計
・閲覧していて「面白い・楽しい」と感じられる体験を提供
② 充実した観光情報とタイムリーな発信
・知りたい情報や最新情報、お役立ち情報が手軽に入手できる
・情報の「量」と「質」の両面を強化し、観光資源の魅力を効果的に伝える
③ 安定的な情報発信を支える運用体制
・運用者が更新しやすい管理画面を導入
・タイムリーかつ分かりやすい情報発信が、持続的に行える体制を整備
・情報がコンスタントに更新され、常に最新の状態を保つ
関係者との合意形成・連携
2023年10月から2024年1月頃にかけて、東広島市や各観光推進組織に対し、ウェブサイト一元化に伴う合意形成を図りました。併せて、東広島観光プロモーション会議を2024年3月に設立し、定期的(月に1回程度)に各組織の担当者間でプロモーションに関する協議や情報共有を行える仕組みを整備しました。
制作・運用準備
ウェブサイト構築事業者の決定
2024年1月から6月にかけて、ディスカバー東広島がウェブサイト構築事業者の選定に向けたコンセプト策定や仕様書作成、サイト構成の検討を行いました。これまでのウェブサイトの運用過程で得た課題を踏まえ、東広島観光プロモーション会議等で協議を重ねました。
また、2024年7月から8月にかけて、業者選定の公募型プロポーザルを実施し、契約事業者を決定しました。本サイトは公開してからの運用も重要であるため、業者選定時には構築と運用の両面を重視した設計としています。
ウェブサイト構築とコンテンツ制作の役割分担
ウェブサイトの制作にあたっては、サイト全体の方向性や方針の策定をディスカバー東広島や東広島観光プロモーション会議が主体となって進めました。その上で、ページやデザイン設計・開発を担う「サイト構築部分」を構築事業者が担当し、観光スポットやイベント情報などの「コンテンツ制作」はディスカバー東広島が行いました。
また、サイト構築事業者との密な連携を図りながら、デザインや機能面においても「より見やすく、使いやすい設計」を意識し、ユーザーにとって利便性の高いウェブサイトを追求しています。役割を明確に分担することで、双方の専門性を最大限に生かしながら、地域の魅力をより的確に伝えられるよう取り組んでいます。
要件定義やページ設計、デザイン
2024年9月から2025年1月にかけて、構築事業者およびディスカバー東広島が協議を重ね、ウェブサイトの構築で必要な要件定義やページ設計等を進めました。ウェブサイトで実現したいことやこれまでの課題、観光プロモーション会議内で出た意見などを構築事業者に共有し、要件定義やデザイン等に関する協議を行うなど、一体となって取り組みました。
コンテンツ・記事制作
2024年12月以降、運用ノウハウを持つディスカバー東広島が主導し、170を超える地域事業者(スポットの施設管理者・イベント主催者・飲食店等)にヒアリングやウェブサイト一元化に関する共有を実施し、230を超えるコンテンツページを作成しました。
愛称の公募
「ヒガシル」という愛称は、2024年9月9日(月)から29日(日)に募集を行い、広島県内をはじめ全国各地から306件の応募の中から決定しました。ネーミングには、「東広島」の「東」と「知る」を組み合わせ、「東広島を知る」という意味が込められています。
選定理由
「東広島を知る」というコンセプトが、東広島おでかけ観光サイトの公開を通じて実現したい内容と非常にマッチしていると感じ、選定理由の一つとなりました。
「東広島に行ってみたい」「行ってみよう」と思っていただくためには、まず東広島のことを知っていただくことが重要です。この愛称は、ウェブサイトを通じて東広島の魅力に触れるきっかけとなることを期待させる、親しみやすい愛称だと考えています。
また、「ヒガシル」という4文字の呼びやすさ・覚えやすさも選定理由の一つです。アレンジが難しい「東広島」という市名を工夫して取り入れている点や、ウェブサイト(デジタル)らしさを感じさせる響きもユニークであり、印象に残る愛称であることから、選定に至りました。
ヒガシルの掲載内容
「ヒガシル」では、東広島の観光スポットやイベント情報をはじめ、ご当地グルメ・特産品、地元産品を積極的に活用する飲食店、体験・見学コンテンツ、宿泊施設、交通アクセスなど、東広島へのお出かけや観光に役立つ情報を掲載しています。今後も情報を充実させ、より多くの魅力を発信できるよう取り組んでいきます。
サイト構成
「ヒガシル」は、東広島の多種多様な観光情報を集約し、幅広い情報を提供しています。そのため、情報の多さによる煩雑さを防ぎ、ユーザーが目的の情報にスムーズにアクセスできるよう、サイト構成の工夫を重視しています。エリアやテーマ別に情報を整理することで、直感的で分かりやすいサイトを目指し、現在も改善を図りながら運用しています。
また、新たに特設ページを設けるとともに、既存ページの情報整理や充実化を進めることで、東広島の魅力をより効果的に発信できるよう工夫を重ねています。
新設ページ(一例)
・特設ページ(県央エリア・安芸津エリア・初めての東広島)
・特集ページ(まとめ記事)
・お問い合わせページ
改良ページ(一例)
・トップページ
・特設ページ(西条酒蔵通り)
・観光スポットページ
・イベントページ
・体験見学ページ
・宿泊施設
・交通アクセス
・酒蔵の営業時間
掲載情報数(2025年3月31日時点)
西条酒蔵通りをはじめ、市内各地の観光資源について、情報の量と質の両面から充実を図り、より魅力的な発信に努めています。「ヒガシル」には、東広島市で活動する170を超える観光関連事業者の情報が掲載されています。
特集記事 | まとめ記事:4本、グルメ特集:7本、体験レポート:7本 |
モデルコース
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3コース
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観光スポット
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96カ所
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イベント情報
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41本
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ご当地グルメ・特産品
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12コンテンツ
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店舗情報
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78店
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体験見学情報
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21コンテンツ
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宿泊施設
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19施設
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ヒガシルの特徴(一例)
情報量の充実と質の向上
東広島の多彩な観光情報を網羅し、これまで未掲載だった観光スポットの追加など、情報の拡充を行いました。個々のスポット紹介だけでなく、テーマごとに整理した「特集記事(まとめ記事)」を新設し、観光の楽しみ方をより分かりやすく提案できるようにしています。また、スポットの魅力をリアルに伝える体験レポートも掲載し、視点を変えた情報発信に努めています。
各コンテンツには、ユーザーの関心が高い事項の情報を掲載し、東広島在住のカメラマンが撮影した写真を活用するなど、視覚的な魅力も強化しています。掲載内容や写真は定期的に更新し、常に質の高い情報提供ができるよう取り組んでいます。
【具体的な取り組みの一例(観光スポットの場合)】
・掲載スポット数:76ヶ所 → 96ヶ所に拡充
・シーン別カテゴリ:「子連れにおすすめ」「駅から徒歩圏内」などの追加
・基本情報の充実:トイレの種別(和式・洋式)、ユニバーサル情報の追加
周遊促進につながる関連情報の設置
訪れた観光スポットや飲食店を起点に、周辺エリアの魅力も知ってもらえるよう、点在する情報を「面」や「線」としてつなげるよう、以下の項目を導入しました。
【具体的な取り組みの一例】
・特集記事(まとめ記事)を活用し、関連スポットをまとめて紹介
・周辺マップの追加により、近隣の観光スポットや飲食店を可視化
・記事内に関連情報を掲載し、同じエリア内の観光スポットや店舗情報を提供
更新のメンテナンス性
長期的に安定した運用を実現するため、管理画面や記事の更新機能を工夫し、メンテナンスの負担を軽減しています。
【具体的な取り組みの一例】
・操作しやすい管理画面:自由度が高く、入力箇所が分かりやすい設計
・記事間の連携機能:1つの記事を更新すると、関連情報も自動で更新される仕組み
・記事公開中でも書き換え可能:新しい内容を反映させる前に、プレビューで外部確認が可能
アクセス状況(訪問回数・PV数など)
2025年4月中旬頃から随時、アクセス数やページビュー数などの情報を公開予定です。
今後の展望
コンテンツのさらなる拡充
未掲載の観光スポットやイベント情報の追加に加え、定期的な更新を行うことで、情報の鮮度を維持し、ユーザビリティの向上を図ります。また、掲載項目のブラッシュアップを進め、より役立つ情報を提供できるよう改善を重ねていきます。
多言語化サイトの構築
2025年度には英語版サイトの公開を予定しています。外国人観光客が必要とする情報や受け入れ体制の状況を考慮し、利便性の高いウェブサイトを構築します。また、ネイティブによる自然な翻訳を実施し、外国人観光客向けの情報発信を強化することで、訪日観光客の誘致を促進します。
東広島の観光資源およびヒガシルの認知向上に向けた取り組み
観光スポットや店舗などの拠点、地域メディアと連携し、観光客との情報接点を増やすことで、「ヒガシル」および東広島の観光資源の認知拡大を推進します。さらに、市外の観光推進組織とも協力し、市外からの来訪者への情報発信を強化します。
また、「ヒガシル」で収集した情報をSNSなどの他媒体でも発信し、より多くの人に東広島の観光資源の魅力を伝えていきます。
情報発信が持続的に行える体制整備
「ヒガシル」が東広島の観光情報のハブとして継続的に機能するよう、持続的かつ安定した情報発信を実現するための体制を整備します。そのために、人員や運用体制の強化を進め、より効率的な運営を目指します。
全体スケジュール
2023年8〜9月 | ディスカバー東広島でウェブサイト一元化に向けた現状整理 |
2023年10月〜11月 | 東広島市とディスカバー東広島との協議 (一元化対象のウェブサイト選定や実施時期、費用など) |
2023年11月〜2024年1月 | 各観光協会への説明および合意形成 |
2024年1月〜6月 | 業務仕様書(サイト構成・各ページの機能など)の作成 |
2024年3月〜 | 東広島観光PR会議「定例協議(月に1回以上)」を開始 |
2024年7月〜8月 | ウェブサイト構築業務のプロポーザル審査会 |
2024年9月上旬 | ウェブサイト構築事業者との契約締結 |
2024年9月〜2025年2月 | ウェブサイトの構築に係る業務 (要件定義・デザイン・コーディング・記事制作など) |
2025年3月5日 | 東広島おでかけ観光サイト「ヒガシル」公開 |