事業報告

市民が市内を満喫 マイクロツーリズム

市民が市内を満喫 マイクロツーリズム

東広島は平成の大合併により、山間部エリア・田園エリア・瀬戸内エリアが調和した自然豊かな市となりました。

瀬戸内エリアで実施したマリンアクティビティのコンテンツ開発にて、市内の山間部エリアの方々が当アクティビティにほとんど参加していなかったということがアンケート調査から明らかになりました。

東広島でマリンアクティビティコンテンツの造成

そのため山間部エリアの方が瀬戸内エリアに観光目的であまり訪問されていないという仮説を立て、山間部エリアの団体をターゲットに瀬戸内の食コンテンツを満喫するバスツアーを企画しました。

当バスツアーは、コロナ禍における市内のバス会社を支援するため、市が実施した「バスツアー促進事業助成金」を活用しました。バス代金相当分をツアー代金から減額できるため参加者は割安でツアーに参加できます。

イベント目的整理

当企画の実施目的を以下の2点を置き、市内のバス会社さんや事業者さんと連携してツアーを実施しました。

①市民が市内を楽しむマイクロツーリズムを実施し、アンケート調査から瀬戸内エリアの観光認知度や満足度等を分析

②瀬戸内エリアでの食に関する観光コンテンツの開発とブラッシュアップ

瀬戸内満喫バスツアー概要

・実 施 日:2022219()9時半~

・参加者人数:21

・主 催 者:有限会社 豊栄交通

・工   程:

山間部エリアを出発 → 瀬戸内海に面した酒蔵見学 → 蔵見学終了後、漁港へ → 牡蠣打ち体験 → 地域飲食店にて昼食 → 神社散策やお買い物をしてツアー終了

・チ ラ シ:

ニーズの反映

コロナ禍であり不特定多数の方が参加すると感染拡大リスクが高まる恐れがあったため、自治協議会等の団体ベースでプロモーションと集客を実施しました。

集客不足による不催行のリスクを下げるため団体のツアーリーダーとなる方に事前にツアー工程案を共有し、ニーズを反映する調整も行いました。

特別な体験

県外の方々には「牡蠣打ち体験」は非日常を感じることができる体験になる可能性が高いのですが、市民にとって身近なものであり、体験(牡蠣打ち)としても訴求力のあるコンテンツにはなりづらいことが予想されました。

よって普段は食材の持ち込みを受け付けていない飲食店さんにご協力いただき、本ツアーでは特別に自身でむき身にした牡蠣を天ぷらにしてコース料理に盛込んでもらうという手配を行いました。

また酒蔵見学も組み込み、希望者はお土産として日本酒を購入して、こちらも飲食店に持ち込ませていただきました。熱燗を希望される方にも対応して頂くなど、飲食店にはきめ細やかな対応もしていただきました。

アンケート集計結果

ツアー終了後に行ったアンケート調査では以下の回答(全21)が得られました。(2020年に県外の方を対象に実施したモニターツアー時の回答とも比較しています。)

満足度

①酒蔵見学、牡蠣打ち体験、食事全ての総評で4ポイント以上となった。

②特に食事の満足度は総評で4.62ポイントとなり最も高い値となった。

③県外参加者がメインとなるモニターツアーと当ツアー参加者の満足度は以下の通りとなり、牡蠣打ち体験と酒蔵見学は県外参加者の方が満足度が高い値となった。

【各コンテンツ満足度】

2020モニター 2022バス補助金
牡蠣打ち体験 4.47 4.24
酒蔵見学 4.87 4.33
食事 4.33 4.62

2020モニターツアーでは日本酒やむき身にした牡蠣の持ち込みサービスは行っていない。

安芸津訪問頻度と観光コンテンツニーズ

①「前回、安芸津町に観光目的で訪れたのは?」という問いに対して、「今月1件、3ヶ月以内1件、半年以内3件、3年以内3件、初めて来た8件、その他3件、未記入2件」となり、「初めて来た」と回答した参加者が最も多く回答者の42%となった。

② 過去に安芸津を訪れた参加者の内(11)、神社仏閣を目的に観光した方は3(27)となった。

③「訪問してみたい観光スポットは?」という問いに対して、未記入が14(66)となった。

④「参加してみたいイベントは?」という選択式(複数回答可)の問に対して、造船所&縫製工場見学が15(71)、ウォーキング6(28)、果物狩り5(23)となった。

分析とFBミーティングからの今後のアクション

アンケート集計2.③からも安芸津の観光スポットが認知されていないため(仮説)、本ツアーのみならず、周遊コース(2.④)をすでに繋がりのある事業者やバス会社含む観光事業者、観光協会、商工会、自治協議会と実施していくこととなりました。

一方で、今回は補助金を活用して割安の価格であったため集客することができましたが、市内又は域内の人に対して正規料金のツアーを実施する場合には非日常、特別感のある体験を提供できているとは言えず集客不足となる可能性が高いと考えられます。

よってターゲットは広島市を訪れた県外からの観光客(インバウンド含む)と設定して、終日エクスカーションツアー(バス混載)として広島市内の旅行会社等と連携してアフターコロナにて企画販売を検討していきます。

今回の企画にて連携した事業者から以下のコメントをいただいています。

https://discover.east-hiroshima.info/wp-content/uploads/2023/01/066-001sub4.jpg
牡蠣事業者さん

地域の賑わいに繋がるイベントを今後も実施していきたい。その際に企画アイディアやプロモーションを自分達で行うのは難しいため、今後も連携してイベントを実施していければと思う。

観光客の方々が体験後に牡蠣を購入してくれ、消費者の方々と直接コミュニケーションを取ることができた。

年末は繁忙期になるため受入は困難になるが、それ以外のシーズン期間中であれば受け入れていきたい。

https://discover.east-hiroshima.info/wp-content/uploads/2023/01/スクリーンショット-2023-01-25-135754.jpg
バス事業者さん

当企画でディスカバー東広島と連携したことで、牡蠣事業者さんや飲食店さんと繋がりを持つことができた。
今回の参加者グループの方からも引き続き、弊社のバスを使ってもらえるようになった。

おわりに

当企画で主催となりバス手配を行った豊栄交通とは継続して連携を行っています。

ビジネスベースで催行

瀬戸内エリアの事業者と関係をもったことによって、補助金を活用せずに同内容のバスツアーを企画し、ビジネスベースで市外の団体を対象にツアーを実施することができました。(2022年)

2弾を企画するも。。

アンケート調査から得られた造船所見学やウォーキングを盛り込んだツアーをゴールデンウィーク期間中に企画、募集したものの、コロナ禍により直前のキャンセルが相次ぎ、最少催行人数を下回り不催行となってしまいました。(2022)

とんど体験バスツアー

年始の風物詩としてとんどを地域外の方々にも見ていただきたいという想いから、とんど体験ツアーを市内のファミリー層をターゲットに補助金を活用して企画しました。

プロモーション依頼をディスカバー東広島にいただいたため、オウンドメディアから発信し、高いクリック率とはなりましたが予約まで結びつかず、「とんど体験」のみでは低価格であってもファミリー層には訴求力が低いことが伺える結果となりました。(2023)

 

 

TOP