事業報告

観光DXと特産品消費促進

はじめに

無人島コンテンツに続き、年間で1万人以上の利用がある市の都市公園アウトドア施設の予約DX化を行いました。

↓↓「無人島コンテンツのDX化」に関する記事はこちら↓↓

市直営施設の予約決済DX化

実施目的

地域DMOとして以下の目的を定めDX化に取り組んでいきました。

  • ユーザビリティの向上
  • 指定管理者の業務負担軽減と生産性の向上
  • 消費データの収集、蓄積によるCRMの促進

取組内容とワンポイント

指定管理者と市の意向確認

初めにオンライン予約導入に関する意向をアウトドア施設の指定管理者に確認し、予てから電話による受付や問合せ対応に課題感を持たれていたことを共有いただきました。

市とも無人島コンテンツの予約決済のDX化による利用者、管理者双方のメリットがある旨を再確認し、当施設でも予約システムを導入することで合意形成を図っていきました。

予約ページとLPの作成

当施設は既に一定のリピーター層が形成されており、電話予約時に特定の区画(入口に近い、見晴らしが良い等)をリクエストされるケースが多いことを指定管理者から共有いただいていました。

よってオンライ上ではサイト番号を指定して、予約できるように商品掲載を行い、それに合わせてランディングページ(以下、LP)も構築することとしました。

また指定管理者のホームページ上にLPを構築するのに時間を要してしまうことが予想されたため、PV数が見込まれ且つアウトドアコンテンツは特産品消費との相性が良いことからLPDMOの公式WEBサイト上に構築しました。

↓↓実際のLPはこちら↓↓

オンライン化ノウハウの蓄積

気温が上がり始めアウトドアシーズンに入る3月下旬からオンライン予約をスタートさせることとし、それにあわせて指定管理スタッフの方々に対して、予約システムやLPに関する説明会を実施しました。

無人島アウトドア施設でのノウハウ蓄積により指定管理者の意向確認から約4カ月で導入を完了することができました。また導入に係るDMOの業務時間も無人島アウトドア施設に比べ7割り削減することができました。

オンライン予約の導入開始に関しては、市広報紙やDMOオウンドメディアから情報発信を行っていきました。

また導入後も電話での予約申込があった際、オンライン予約がスタートした旨、指定管理者からの案内を徹底したことで、20247月現在で約8割りの方々がオンライン上で予約を行っています。

アンケート調査のオンライン化

アウトドア施設予約だけでなく、今まで紙面で行っていた施設利用者に対するアンケート調査もこの機会にDX化し、回答促進と集計負担を軽減していきました。

導入して見えてきたこと

問合せ含む電話件数が減り、通常業務の効率化につながった一方で、デジタルに明るくないスタッフの方々は予約サイト管理画面の操作にハードルがあり、応用的な操作はマネージャー職の方の負担になってしまう課題が明らかになりました。

また体験アクティビティに特化した予約システムとなるため、連泊や複数区画の同時予約は仕様上不可となり、利用者は複数回に分けて予約してもらう対応を現状は行っています。

おわりに

多言語化と情報発信

リピーター層を獲得できており、且つオンライン化により利便性が向上したことによって約3,000PV/月を集めるLPとなりました。

一方で外国人市民の方々からは引き続き外国語での電話やメールでの問い合わせがあり、利用者と指定管理者双方にとって負担となっています。

観光協会や市との情報発信の一元化により20253月に開設予定の観光総合サイトには英語と中国語(簡体字)LPを構築するとともに、当施設周辺で特産品販売を購入することができる直売所の情報を掲載していきます。

消費データからのアクション

DX化したことで利用者属性や予約から利用までのリードタイム、リピート率などの消費データを指定管理者が取得し、容易に集計することができるようになりました。

稼働率が低下する平日・冬季の利用促進や自主事業による利用者満足度・収益向上に向け、データ的根拠からターゲット選定や企画立案、有効なプロモーションを指定管理者の方々と連携して実施していきます。

そしてBBQとの相性の良い地域特産品の消費を促進させることでDMOとして観光による地域経済への波及に取り組んでいきます。

 

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